警備隊(2)

クエストを終えてギルドで寛いでると 扉が開き、入ってきたのは厳つい顔つきの…2足歩行の犬 この世界に存在する様々な獣人 猫や鳥、色んな動物が人と同じ様に暮らしていて シヤン族と呼ばれてるのが、犬の獣人だ 「警備隊 副長のラウロだ ラーガから話は伝わ…

警備隊

カイside 今日は今までと違って、シオリ達の服装が違う 仕事をしに行く日だからだ 前からこの日はゼルファと留守番って言われてるけど… やっぱり…、俺だって魔法の練習を頑張ってきたんだ! 「シオリ!」 「ん?」 「やっぱり俺も行く!」 「…」 「カイ、ゼ…

穏やかな時間(2)

蓮side ある日の昼中 「ラルフと少し行ってくる」 「? どこに行くんだ?」 「前に失敗した《メタモルフォシス(動物への変身)》を使い慣らしてくる」 〔ほう!今回は上手くいくのか!?〕 「めたもる…?」 人型のゼルファが興味津々だ カイは頭に?が浮かん…

穏やかな時間

蓮side 翌日 栞がカイに俺達が着けてるのと同じのを作るっつったから それまでカイと遊んでる 「なぁ」 「何だ?」 「どうしたの?」 「皆が戦ってるとこは見てたけど、実際どんな魔法が使えるんだ?」 「「…」」 俺はフェニアを呼び出し 「俺は火属性の魔法…

新たな家族(4)

栞は仮面を着けてるが、今でも僅かに黒い…闇の魔力が溢れてる レノとラルフがアイツに見つからねぇ様にしてくれてる んでゼルファが暴れたいっつって人型に 本拠地の近くで、栞が中を探る 「…今現在で捕まってる人はいない」 「つまり、全員潰しちまっていん…

新たな家族(3)

紫音side 姉さんがアイツから読み取った、2つの拠点の1つ…ドグって奴がいる方へと向かう カイは少し辛そうだからラルフに乗って 「なぁ、シオリ」 「ん?」 「どうやって背中の消したんだ?」 「それはね、レノに調べてもらって出来たの」 「…レノ?」 姉さ…

新たな家族(2)

「お前、魚人か?」 俺達はジュノで学んだ この世界に、どんな種族がいるのかを 魚人族は基本、海の中で生活してる 地上でも生きれるけど、それには必要不可欠なモノがある 水に自分の魔力を注いで出来る、魔水(ますい)だ 他人が作ったモノでもいいらしいけ…

新たな家族(1)

「…、!」 「この!…っ!」 自分に降り掛かる罵声と、容赦無く痛め付けられる体 何でこんな事になってるか…、仕事が失敗したからだ まあ仕事が上手くいっても、コイツの機嫌が悪ければ八つ当たりされる こんな事が俺にとっては当たり前の日常で こんな奴等で…

SSクエスト(4)

ラーガside 翌日 結構な人数が集まった 「準備はいいな?」 魔法を発動して、一気に目的地まで移動する 「よし、ここからはお前等、黙って見てろ チビ、行ってこい」 全員の視線がチビに向く チビはいつも連れてる犬をレンとシオンの側に行かせ 臆する事無く…

SSクエスト(3)

翌日 ギルドに行き、クエストボードを確認する 「次はコレにしようぜ」 「ん」 「了解」 蓮が依頼書をボードから取り、ミルデのとこに行くと 「なあ…」 後ろから男の人の声が 振り返れば、大きい男の人と後ろに女の人と細っそりした男の人が 「何だ?ロギア…

SSクエスト(2)

それからも 私達はSSランクのクエストを日々こなしてる 集団で来たり囲まれたりと 色んな戦闘スタイルを強いられるけど、腕を上げるには丁度良い 私達が戦ってる間、ゼルファに動物が巻き込まれない様に安全な所に誘導し護ってもらう ギルドに報告しに戻れば…

SSクエスト(1)

ギルドに加入してから数日 今日は、ある資産家の保有する希少な鉱石を狙う魔物の討伐だ 土属性の魔物でそれ自体はそんなに厄介じゃないけど 資産家が、依頼を受けるならSSランクの者をって条件を出してて 何か少しでもミスれば大袈裟に文句を言う厄介な常連…

ギルド(2)

早速私達はギルドを探し、受付に ラルフは私の中に入ってる 「ようこそ!魔導士ギルド《ワイプシュ》です!」 「すみません、登録したいんですけど」 「はい じゃあこの紙に名前と希望の実地試験を書いてね」 紙が渡され、それぞれ書いて出す 「はい …3人共…

ギルド(1)

森を出て近くのサノ国 入ってすぐに市場が広がってる 門番に止められないか不安だったけど、そもそも門番が居なかった 市場を歩いてると、果物や肉や魚…色んなモノを売ってる 歩いてる人達もそれなりに多い 「魚まで売られてるって事は…、海に面してるのかな…

悪魔(3)

城を出ると、街の皆が集まって武器を持ってる 「…え」 「お、…おい」 「み…んな?」 皆はキッと俺達を睨みつけ 「話し掛けるなっ!人殺しがっ!!」 「「「!?」」」 ビクッ!と栞が怯える 「よくも国王様を…っ!クロト様を酷い目に合わせたなっ!?」 「ア…

悪魔(2)

蓮side 栞が駆け出し、続いて俺達も剣を構えて動いた 瞬間 〔させねぇよ?〕 バチッ!と黒い霧に弾き返される 態勢を整えた瞬間 剣がクロトさんの背に突き刺さろうとする 「「…っ!!」」 「止めてぇええええええええっ!!!」 《サイコキネシス》で寸前に…

悪魔(1)

クロト兄さんが帰ってきて数日 兄さん…、兄様はお父様と学んできた事を話してる 呼び方は、再会した時に元々の呼び方でってお願いされたから 蓮と紫音はゼルファを相手に稽古をしてる どれだけやっても傷1つ付けられないらしい… でも2人は、最初の頃とは大違…

ドラゴン(11)

蓮side 紫音が皆を連れて自室に行ったのを確認して 改めて栞を見る 「…蓮?」 栞は立ち上がって、不思議そうに俺を見る 今の栞には犬耳と…、足の隙間から尻尾が少し見える 腰に手を回し、グッと抱き寄せる 「蓮?」 問い掛ける声を聞きながら、布越しに尻尾…

ドラゴン(10)

ゼルファが家族になって数日 あれからゼルファは基本人型で生活してるけど たまにラルフみたいに小型サイズ…子竜になって肩…じゃなくて頭に乗る 命を狙われてるって警戒もしてるけど 今は皆で穏やかに毎日を過ごしてる ちなみに… 〔シオリ、これは何という食…

ドラゴン(9)

一方… 「クソッ…!クソッ! アイツ等!俺を裏切りやがってっ!!」 アルは誰も居ない、光の届かない場所で 1人、呪いに苦しんでいる 「あの女っ…、絶対に許さないっ! もっとっ…!もっと力が欲しいっ!!」 〔おいガキ〕 どこからか声が聞こえ アルから黒い…

ドラゴン(8)

傍観者side アルの作った黒い霧がパンッ!と弾ける 「…っ!?…なっ…!?」 そこには栞達の他に 檻から解放されたドラゴンの姿が 「檻が!? だが…っ好都合だっ! 今度こそお前を殺してやるっ!!!」 アルが闇の魔力を栞達に放つ 「レノ」 〔はい〕 《ガーデ…

ドラゴン(7)

翌日 アルさんを含めた私達は、お父様やソルに見守られながら ドラゴンが居る場所へと移動した 目を開くと、見渡す限り森だ… アルさんに触れて《テレポート》したけど 「アルさん、ここで合ってますか?」 「はい、大丈夫ですよ。では…、行きましょうか」 ア…

ドラゴン(6)

蓮side 精霊を宿して数日、俺達3人は朝から稽古場に居る 魔力を纏わせての模擬戦だ 最初は兵士と1対1で、次は紫音と連携して2対2で 栞は今日は治癒担当だ 精霊を宿してから、ちょっとした怪我ならすぐに治るが 今日は軽く本気でやり合うから大怪我しても大丈…

ドラゴン(5)

その後 血塗れのまま帰ったアルに国中が大騒ぎした 血塗れの姿もそうだが、皆が恐怖を抱いたのはもう1つ… 今まで誰にでも優しく微笑んでいた彼が… 怒りと憎しみに満ちた目で、ニヤッと笑みを浮かべていた 国王は暫く休養する様に言ったが 『休養など必要あり…

ドラゴン(4)【R-18】

次の日 約束した場所、森の手前で ガントとレイヤが既に待ってる 「遅くなった〜!」 「ホントに遅いぞ!」 「ゴメンゴメン」 「まあいいさ。早速行こうか」 「え!?…あ…っ、あの…ちょ、ちょっと待ってっ!」 「何だよ」 「ほ、ホントに、行くの?」 「はぁ…

ドラゴン(3)

そして、数千年経った頃 言い伝えはもはや、御伽噺と言われ その森は度胸試しの場となっていた… ある日 酒場で若者達が和気あいあいと楽しんでいる 「今日は鹿を狩ってきたぜ!」 若者達の中で一番ガタイの良い男、ガント 「俺だって、この前2匹も捕まえたよ…

ドラゴン(2)【R-18】

ある時 幼い子供が鳥を追い掛け、祠の地まで入っていった 村人や親が駆け付けた時には、子供は祠の中にまで入っていた …だが 「坊や!?」 「! お母さん!」 子供は祠から出てきて、母親に抱きつく 皆が驚いた 過去に、扉を開けただけで恐ろしい死に方をし…

第2章ドラゴン(1)

ジュノ国が存在する遥か昔 とある森の奥に、ドラゴンが存在していた ドラゴンの加護により その森で動物が実や草木を食べると、不思議と傷が癒え、長命となる程だった 時が経ち、森の近くに人の村が出来た 村人達は狩りをしに森に入った 捕まえ損なった怪我…

精霊(2)

ソルと一緒に2人が部屋に戻っていくのを見届け シオリとワシの部屋へ行く ソファに座るシオリには、やはり疲労はみられない 「シオリ」 「はい」 「精霊は呼び出した者に繋ぎを求められ、それを受け入れたと言っていた… レンとシオンに宿った精霊はお前と魂…

精霊

蓮side 王に付いていく事…数分 ある部屋まで来た 「ここだ」 部屋に入り見渡すと 壁や床の至る所に不思議な紋様があり、天井には一番デカいのが 王は栞を見る 「シオリ、ここがどんな場所か分かるか?」 「…」 栞は部屋を見渡し 「部屋の不思議な紋様と、不…