50…自由

水沢先生を和士が送り、私は蓮と部屋まで歩く


「朝から色々とあったな」

「そうだね。まさか理子が…」


腕を見てみると、沢山あった傷が綺麗に無くなってる


「傷があっても、大丈夫とは言ったが…」

「ん?」


喋ってたら部屋に着いた

蓮は私の手を握り、部屋に入ったと思ったら壁に押し付けられ


「蓮?…んっ」


唇を塞がれる


「んっ…んっ…」


やっと唇が離れ、空気を取り込む


「はぁ…はぁ…蓮?」


蓮は私を見下ろしニヤッと口角を上げる


「お前が気にしてた傷はもう無ぇ。いいだろ?」

「え…で、でも…、朝だし、起きたばっかり」

「知ってっか?世の中にはな、二度寝っつう言葉があるんだよ」

「…でも、楼とかに怒られない?」

「……部屋に《ヒュプノ(催眠)》やっとけ」

「…」

「栞」

「ん?」


蓮は私を抱き締め


「もう止める理由は無ぇ。お前は黙って、俺に全部見せろ。…愛してる」

「!  うん、私も…愛してる」

    

ーー鳥は孤独に闇に囚われ

        一筋の光があっても、進もうとはしなかった

        だが、助けたいと…諦めない彼等によって

        光のある世界へと羽ばたく決心をしたーー