40…護衛再開、最後の機会(5)

鴉間に、またあの部屋に放り出された


「うっ…!」


刺された傷が痛む


「俺から逃げるなんてな、人形の分際で」


鴉間は私の耳に口を寄せ


「お前は俺の物なんだ。

    人形は人形らしく、俺の命令だけで動いてればいいんだ

    また逃げようなんて考えれば、あの小僧を…分かってるよなぁ?」

「…っ」

「ハハハッ!せいぜい俺の機嫌を損ねない様になぁ!」


鴉間が部屋から出て行く


「…っう、っふ…っ」


蓮っ…、蓮っ!


「おい」

「はい、マスター」

「人形の感情を消せ、俺の命令だけ従う様にしろ。

    それと…〜する様にもしとけ」

「承知しました」


こうして、またあの生活が始まった