25…私の過去(2)

目を覚ませば


「あ、蓮。」


見下ろしてる紫音

…俺は


「ここは、俺はどうしたんだ…?」

「ここはホテルの蓮の部屋、外で倒れて雫に呼ばれた俺が運んだ」

「倒れた?」

「ただの寝不足だって」


俺は雫を追い掛けて

それで…寝不足で倒れた?


「雫は?」

「部屋に居るよ」


雫を追い掛けて、ホテルを出た後が思い出せない


「じゃあ俺、行くね。」

「紫音」

「何?」

「雫には今、会えるか?」

「いや、会わない方がいい。何か伝える事があるの?

    なら俺が「いや、雫に直接聞きてぇ事がある」」

「そっか。とりあえず、今日はもう休みなよ」


紫音が出て行こうとする時


「紫音、お前にとって雫は何だ」

「…雫は、俺の大事な人だ」

「!?  それって…」

「お休み」


紫音は部屋から出て行った


『…雫は、俺の大事な人だ』


頭の中で反響する

まさか…紫音と雫は

 

 

私は記憶操作して気絶させた蓮を紫音に部屋まで頼む


「蓮を運んだら姉さんとこに行くよ」

「来なくて「駄目」」

「…」

「絶対に行くから」


紫音に蓮を運んでもらい、部屋に行く

ザーッ

シャワーを浴びてると嫌でも目につく

背中や腕、体中にある傷


『テメェ、何なんだっその体…っ!気持ち悪りぃ!』


久し振りに言われ、一瞬動揺してしまった

忘れてた訳じゃない…けど、改めて認識させられた


私は穢れてるんだ

沢山の罪の無い人の命を奪ってきた…

私は、本当なら紫音達に関わっちゃいけない

蓮には忘れさせたけど、またいつあんな事があるか

紫音も、コレを見たらどんな反応をするか


『気持ち悪りぃ!』


もし、もし…紫音にも同じ事を言われたら

怖い…怖い…!

ベッドで縮こまり、迫る恐怖に怯える